「はーい、てっちゃん。今日は何の日だったかなぁ?」 てっちゃんのことは大好きだけど、今日だけは絶対に許す気になんてなれなかった。 だって、今日は特別な日なんだからっ!! 「・・・す、すまん・・・」 「すまんですんだらマフィアはいらないよねー」 てっちゃんが顔を青ざめてそらしてるから、自分が今どれだけ怖い笑顔を向けてるかは分かってる。 そうして、乗り込んだ先のアジトのボス、恭弥に向いた。 「あれほど、今日は結婚記念日だから、てっちゃんを早く帰らせてって言ったでしょぉ!!馬鹿、馬鹿委員長っ!あんたの耳は飾りっ!?」 「別に僕はの言葉に肯定した覚えはないけどね」 さらりと言いやがった、このおばか委員長っ!! 「夫婦の仲を邪魔するやつは豆腐の角に蹴られて死んじまえって言葉しらないのっ!?」 「・・・色々混じっているぞ・・・?」 「てっちゃんは黙ってて!!」 せっかくてっちゃんの貞操だってゲットして、結婚だってしたのに! いつまでたってもこの人はライバルなんだから!! 「やっぱり、恭弥とはもう一度勝負をしなきゃいけないようね・・・てっちゃんを賭けて!」 「みたいな弱い人間咬み殺したって面白くもなんともないんだけど。っていうか、別に僕は哲を賭けて戦うなんて馬鹿げたことしない」 とりあえず、もう仕事ないからつれて帰ってもいいよ、なんて許可されて(もちろん色々反撃はしたけど)、あたしはてっちゃんをつれて帰った。 「くやしー!恭弥は絶対てっちゃんが離れないって思ってるんだわ!てっちゃんはあたしのなのにあさましい!」 ちくしょう、そりゃぁあたしより美人だけど、美人なんだけどっ!! 「なんだか色々と誤解をしていないか、。特に恭さんに激しい誤解を」 「そんなまさか!あたしは常に、あの「別に僕は哲が―」とかって言っておきながら、結局つれまわしてんじゃないってことは思ってないわ。結局お前てっちゃんらぶかよっ!!なんてことは一切思ってないの」 「・・・(思っているのか・・・)」 ふぅう・・・とため息を吐くてっちゃんの額をビシリと叩いた。 とは言っても、てっちゃんはかなり身長が高いから座ってるてっちゃんへじゃないと出来ないけど。 「てっちゃん。まだ許してないんだからね!」 「・・・ああ、すまん」 そんなさびしそうな顔したって駄目!新婚さんにとって一番駄目なのは結婚記念日を忘れることなんだから! そういってやろうと思ったけど、あまりにもその顔がさびしそうで、思わず言葉が詰まる。 てっちゃんも恭弥ラブだからいけないのよ、うんうん。 「は!そうだ!つまりてっちゃんが家に帰ってこなきゃ不安になるようにすればいいんだわ!!」 あたしってばナイスアイディア。 やっぱりだんな様が家に早く帰りたくなるのは、これよね! 「というわけで、レッツ子作りよ、てっちゃん!」 「何っ!?」 突然話の流れが変わって驚いてるてっちゃんににっこりと笑って飛びついた。 「恭弥とてっちゃんに永遠に出来ないものって言えば子どもっ!つまりはあたしが孕めばてっちゃんは不安で不安で帰ってきてしまうでしょ?」 「そ、それは・・・」 あたしはよくこけるし、てっちゃんもよく目が離せないって言ってくれるし。 「てっちゃんと恭弥みたいに負けない愛を持った、家族になろうね、てっちゃん!」 すべては愛のために、ね! |